北海道 東川町 訪問記(吉田忠弘さん)

北海道 東川町 訪問記

20180706

2018年6月22日、金曜日13:00千歳空港着

我が人生で、初めて北海道の大地を踏む
学生時代を含めてなんどか北海道へ行く計画・予定はあったがその都度、急用ができて、ナンダカンダで行けなかった。縁が無いと思っていた。因みに沖縄も未だ行ったことが無い。

降りて最初の印象
「な~んだ200万都市の割には空港は意外と小さいな、福岡空港の方が大きいんじゃないか」
ところが
レンタカー会社までバスで移動。空港の大きさに驚く、大きい!広い!
これは!
一昨日CCC(コンコルディアクラブ)の2次会で空港内のラーメン屋さんも美味しいよと聞いていたけど、そんなにお腹もすいてないし、一路札幌へ。

途中やっぱりラーメンが食べたくなってドライブインのようなラーメン屋さんへ
おいしい!水がおいしい!味噌ラーメンがおいしい!米もおいしい!餃子も小龍包のようでおいしい!ジューシー (1回目のラーメン)

恵庭市 ラーメン ぶた屋

店主に言ったら「ここらの水は北海道の中でもおいしいですよ」と嬉しそうに答えてくれた。
なんだかルンルン気分になってきた
1時間くらいで札幌

ホテルに着いてチェックイン
三鍋さんお勧めのイギリス風、オシャレなホテル モントレ札幌

まだ明るいので上村さんに連れられて市内観光
テレビ塔、大通公園
私の中ではハルピンとイメージが重なった
ハルピンは中国黒竜江省最北部の都市でロシア人がグランドデザインし日本人が都市計画を作って現在は中国人が住んでいる町
明治日本の都市建設の息吹を感じた
札幌は観光客ばかり、私も観光客だけど
(あとで山崎さんから教えて貰った“ベタ観”という言葉は未だ知らない)
中国人などの外人が多い

大通り公園 正面に見えるのは北海道庁

ここで
北海道は日本の中での面積は22.1% 人口は4.2% GDPは3.6%
札幌は人口が196.3万人で北海道の36.5%の人が住んでいる
一極集中か
昔調べたら北海道は面積で九州の1.87倍! 本島だけでも1.75倍あった

これから行く人口8300人の東川町とはどんなところだろう
すごく興味が湧いてきた
三鍋さんから連絡が入り、時計台で会いましょう!と
恋人同士みたい
時計台は工事中だった

石原裕次郎の“恋の町札幌”は昔よく歌ったが今は何人が知っているんだろう

観光のあと、まずは居酒屋へ
グリーンアスパラがおいしい
食べ物は総じておいしい
ビールがおいしい
焼酎はまずい

2軒目はルパンの隠れ家( CLOS de LUPIN )
それにしても三鍋さんがグルメ、ワイン通でバー好きは知っていたが、岡山だけでなく札幌まで制覇していたとは!
まずオシャレ

ワインがおいしい

銀行の地下室か何かを改装したらしい

ノルチネリア、くるみもおいしい
銀座にあってもきっと流行って高い料金がとれる
2本目のワインを頼んだ
途中で飲んだジンもおいしい
日高昆布が入っているだと
調子に乗って1本譲って貰った
(あとで後悔した、ここは札幌、重いし、かさばる)
2本目のワインもおいしい
ふと目をカウンターにやると40代くらいの男性が1人で静かに飲んでる
いつもの調子で“よろしかったら一緒に飲みませんか”
税務署の人だった、ときどき1人で来るらしい、連絡先も交換した
3軒目が、またまた三鍋さんいきつけのラーメン屋さん

まる八ラーメン

ここでひと悶着、
「おなかいっぱいだから1人で1人前は食べられないよね~、シェアしましょ」
「お客さん、うちはダメです、そのために小ラーメンがあるんです」
「ふ~ん、お酒ください、メンマも」
あーだこーだのあと、
店主がそっと小さなお椀とレンゲをだしてくれた
やさしいじゃん!
最初から出してくれたらいいのに
他にもお客さんが居たからかな
塩ラーメン、この出汁はなんだ?
甲殻類(crustacean)、カニのような気がする
「イカなんです」
え~!
JACOBを連れてくれば良かった
彼は甲殻類(crustacean)のアレルギーだけど、イカなら平気じゃん
食べたあとで「スープはカニなんだぜ」と言ったらきっと「キャッ」って言うだろう
美味しかった(2回目のラーメン)

 

23日(土曜日)

ホテルの中庭

朝食はホテルのバイキング
種類が多い
いつものように意地汚く盛れるだけもって、いただきま~す!
全部は食べられないのに
ジンギスカン何とかという肉豆腐のようなものは不味かった
ご飯は米粒が小さいような気がする でもおいしい
総じて美味しい

チェックアウトしていざ東川へ
三鍋さんの運転
レンタカーだからいつものポルシェとは勝手が違うみたい
ウインカーとワイパーレバーが逆についているので右左折のときにワイパーが動く
途中、気が付いたら信号機がみんなタテに付いている

雪に耐える構造のようだ
LEDも使わず従来の発熱するタイプみたい
道路の両端には地面に向けて矢印の標識がある

積雪時に「ここまでが道路だよ」と教えてくれるものらしい

東川町まで2時間くらいの旅程
軍事研究家の上村さんのたっての希望で途中旭川の北鎮記念館へ
旧陸軍第七師団

今ちょうど“不死身の特攻兵”の本も読んでいるところだ
明治維新後、屯田兵は氏族の不平緩和、日清戦争後の来たるべきロシアとの戦争に備えたものだったようだ
当初は屯田兵も士族、平民で分かれていた
原野を開拓・開墾、大変な苦労をしてきたことが分かる

加藤隼戦闘隊の加藤隊長は旭川の出身だった

1時に山崎さんと合流
東川町役場の駐車場で待っていてくれた
お昼は山崎さんのお勧めで“蝦夷”というラーメン屋さんへ
味噌ラーメンを食べた、これも美味しい(3回目のラーメン)

昼食の後、東川町の平田さんと会う
町の歴史や力を入れているところ、概略を教えて貰う、
写真の町、米、水がおいしい、人口8300人の町
人口が増えている
うろ覚えだが毎年100人くらいの方がお亡くなりになって
毎年80人くらいの新しい命が生まれる
その差を補う以上の移住者がいる
産まれてきた赤ちゃんには小さくて素敵な木製のイスが町からプレゼントされる
結婚した2人は記念に町が見渡せる丘に桜の木を植える

海外からの留学生も多く常時300~400人いる
町立の語学学校を運営している
ふるさと納税に代わる株主制度を導入した
(私も早く株主になって美味しいお米を貰おう)
予算は80億!なんだって~!
町長さんのモットーは
・お金が無い
・前例がない
・よそでやってない
は言うな!
とのこと
何だか楽しそう!

“東川町”という地名は忠別川のアイヌ語名“チュブベツ(日の出る川)”を意訳してつけたものらしい

平田さんの運転、ご案内で旭岳に連れて行って貰った
・大雪山という山はない 大雪山系(大雪山国立公園になっている)
・その中で一番高い山が旭岳で2291メートル 北海道で一番高い
・緯度が高いため日本アルプスより1000メートル低い標高1700メートルで高山地帯の花畑
5合目までロープウェイで登る

ロープウェイから森林限界が確認できた
いささか北海道を舐めていた

半袖は寒い(寒くない振りをしているけどヒジョーに寒い!)

6月末だというのに雪がいたるところに残っている
登山客は冬の装備をしている
北海道を舐めちゃあいけません!
カムイミンタラという言葉を教えて貰った
神の庭
それから羽衣の滝
忠別ダム
北海道は登別、女満別など“~別”の名前が多いが
別はアイヌ語で川の意味
水がおいしい

夜は“利尻”という和食屋さんへ
道央は海から遠いのに、なぜこんなに新鮮な魚介類が豊富なんだろう
答: 物流の中継地点で道東などからの美味しいものはここを通るから
食べ物がみんな美味しい

今まで、「北海道は食べ物が美味しい」ってよく聞いていたけど、そうは言っても銀座の方が美味しいだろうと思っていた。その考えが大きく揺らぎだした
日本酒はきれいな澄んだ味、山崎さんがいくつか選んでくれた

昔の2級酒、鬼平が飲んでいたような雑味のあるものはない

地元のワインは“セイベル”という品種らしく、これはこれからが期待される
それにしてもこんな寒いところでブドウがとれるなんて
そういえばボルドーもブルゴーニュも有史以来、いつブドウを植えていつ収穫するかの
記録が残っているけど、年々遅くなっているらしい
これも地球温暖化か
平田さんの実家で作っているという“平田さんのとうふ”もいただいた
ふんわりしていて、絹ごしか木綿かよく覚えていませんが
とにかくおいしかった

東川町最初の夜は町で活躍した病院長が土地・建物を寄付してくれた豪邸、岩島邸に泊めさせていただいた
しかし、ここで大問題発生!
「宿舎へ帰って何か少し飲むでしょう」と、会食のあと平田さんが閉店間際のスーパーへ案内してくれた
「それじゃ、私はこれで」
「おやすみなさ~い」
お酒とおつまみを少し買って、さあ帰ろうとなったら、どこへ帰って良いのか分からない!
雨も降っていて、三鍋さんは段ボールを抱えてくれていて
「ガソリンスタンドが近くにありましたよね」
「じゃあ、こっち方面?」
不安に駆られながらも、3人で夜の雨の中を真っ直ぐに伸びた道路を歩いていく
暗い
分からない
タクシーも通らない
ああ、このままトボトボと暗い雨の中を朝まで歩くのか!
「平田さんって、なんて冷たいんだろう!」
「ああ、北海道の人ってみんなこんなに冷たいのか!」
やっとの思いでコンビニがあった
「道に迷ったんですけどぉ」
地図を出してきて、奥からもう1人出てきてくれて親切に教えてくれた
なんと、買い物をしたスーパーの真裏でした
翌朝、平田さんと山崎さんに顛末を話すと大笑い
そりゃあ笑いますわなあ、スーパーと宿舎は目と鼻の先だったんですから

 

24日(日曜日)

朝が早いような気がする
4時過ぎには明るいような
やはり東にあるから1時間くらい早い?
「そんなことあるわけないじゃん」と三鍋さんが笑う
調べてみたら旭川が東経142°、東京が東経140°
2°の違いは8分でしかない
近くに山や高い建物がないからなのかな

朝早く平田さんがおいしいと評判のおにぎり、味噌汁、サラダを持ってきてくださり、それを3人でいただいた
三鍋さんは健啖家だ

9時に平田さんがまた迎えに来てくれて、東川町のニュータウン見学

やはり日本じゃない
テキサスか中西部のアメリカみたい
1区画が大きく、規制がキチンとしている、
屋根や壁の色、車庫の材質、建物は敷地からOOメートルセットバックなどと細かく
決められている
道路はどこまでも真っ直ぐ
交差点以外ではハンドルは触らなくてよさそうだ
制限速度50と書いてあるところは80で走る
アクセル全開
エンジン、クルマには嬉しいはずだ、おそらく厳しい冬を除けば

続いて小学校見学
すごい!の一言

何がすごいって
建物の真ん中に廊下が真っ直ぐ、250メートルはある
教室はオープン
給食も1年生から6年生まで全員が一堂に会して食べられる
グラウンドは野球場に、サッカー場に・・・・

大学と見紛うばかりに広い
いくらかかったんだろう
ドアは全部スライド式だった
そうじゃないと冬はドアが開かなくなるらしい

ちょっと休憩ということで、田んぼの中のコーヒーショップへ
“よしのりコーヒー”
お店はきれいで最新のマシーンが入っている
ソファに座ると大きな窓が額縁のようになっていて、そこから見える景色は
広大な田んぼ、はるか先に大雪連峰であろうか山々が見える
ここでやっと、山崎さんが言っていた「良いところですよ」の意味が分かりはじめたような気がした

ドッピオエスプレッソを飲んだ
美味しい
水がおいしいから?
そういえば東川町には上水道がないという
みんな大雪山系のおいしい伏流水を飲んでいる

三鍋さんと上村さんはコーヒーに加えてソフトクリームも美味しそうに食べている

続いて町を一望できる岡の上へ

そこの白樺林に囲まれたところにお洒落なお店がある

家具は北欧のものが多い

冬が長い北欧では家の中で過ごすことが多く、家具にはこだわりがあると聞くが、こんなところにも共通点があるのかも知れない
週末には北海道中から買い物客が訪れるようだ

お昼は、「ほんとうに、いいんですか?」と気遣ってくださる平田さんに、こちらの希望で旭川ラーメンへ
蜂屋、しょうゆ味、大盛り、アブラ濃いめ、
おいしい!

クセになりそうな味
ほんとうに醤油ラーメン?と疑いたくなる(4回目のラーメン)
また食べたい!

道路が普通のアスファルトじゃない コンクリートでもない
もちろん舗装してあるが、これも厳しい冬に備えてのものなのだろう

屋根は平たくなく三角なのが多い

一面が平野ではるか遠くに赤い小さな家がポツンと見える
視力検査のときに覗き込んでるまさにアレ

東川町の面積は大雪山国立公園を含むとはいえ248平方キロ
山手線(内側の面積)の4倍強
そこに8300人!

白樺林の散策

ローラーコースターのような1本道

上村女史 北の大地で叫ぶ!

ベタ観とは大型バスで乗り入れて観光ガイドに載っているようないわゆる“観光地”を団体で行くこと

お花畑(ベタ観)

青い池(ベタ観)

しかし東川町にはそのような観光地がない
だからホテルもない
ゆっくりと自然の息吹を感じるのには最高の場所だ

2日目の夜は町の音楽堂(小西音楽堂)に泊めていただいた
町の音楽家で亡くなられたときに家屋敷と多額の寄付をされたらしい
この家も部屋数は多い
音楽ホール並みの居間にはベーゼンドルファーが置いてある
音響設備もすばらしく、スピーカはタンノイだ
知ったかぶりして、恐れ多くもピアノを少しだけ(1本指で)弾かせてもらった
調律には年に数回、新潟から来てもらっている
タンノイの音もすばらしいですね!と分かったようなことを言う
その夜はサッカーワールドカップの試合だったが、早々と就寝
翌朝、上村さんからは三鍋さんと私のイビキが交互に合奏されていたと
やはり音楽堂にきたからか

イタリアン
最後の晩餐はベライゾン(Veraison)というイタリアン
スプマンテから始まってワインは三鍋さんが選んでくれた
ワインも料理も美味しい
自家製のチャーシュー(そんなはずはなく)のようなベーコンは頬が落ちるくらいに美味しかった
聞くとオーナーシェフでソムリエの村田さんは熊本出身だという

えー!
それも宇土だと
さっそく熊本のクマモン、いずみちゃん、祐志に電話
いずみちゃんの実家に極めて近いらしい
さらにさらに、大分大学の工学部卒だと
誰かに似ている!

 

25日(月曜日)

翌朝、家の前の道路に目をやると
路肩がずいぶん削れている
雪かきの車で傷むようだ
道路そのものの傷みも激しいらしい

ここで1次解散
まず三鍋さんは札幌へ
上村さんと私は山崎さんのご案内で旭山動物園へ

楽しい

三鍋さんはもう2回見ているらしい

平田さんは昼食時に合流してくださるとのこと

お昼はやはり美味しいラーメンが食べたいとしつこくお願いして
旭川の“よし乃”で味噌ラーメン

平田さんも合流してくれた
おいしい!(5回目のラーメン)

山崎さんが旭川空港まで送ってくださった

まとめ:
大きかった
雄大
日本のスケールじゃない
食べ物が美味しい
ラーメンは10年分は食べた
山崎さんの言っていた魅力が分かったような気がする
今度は冬に行ってみたい
YAMAtuneで買った5本指の靴下は履き心地がとても良い
山崎さんのように東川の別荘もよいかも
旭川空港から車で10分というのも魅力
すごくお勧め
またみんなで行きたい!

謝辞:
今回の東川町訪問では
山崎さんが、その魅力をお話くださり、理解できないままにお邪魔しましたが、本当に素晴らしかったです。私もベタ観より、このようなゆっくりした時の流れのなかで雄大な自然と過ごしてみたいと思いました。

三鍋さん、上村さん、有難うございました。本当に楽しかったですね。

平田さんは
写真文化首都「写真の町」 北海道・東川
東川ブランド発信課 課長
をなさっています。

平田さんには土日にも拘わらず朝から晩までご案内くださり、有難うございました。
なによりも印象深かったのは、平田さんが心底楽しそうに仕事をされていることでした
お役人でこんなに楽しく仕事をしている方をみたことがありません
昨日のニュースでは洪水で大変なことを知りました。
今までは何気なく見過ごしていたものが急に身近なことに思われ心配です。

10月17日には是非コンコルディアクラブにいらっしゃり、東川の魅力をお話くださるようにお願いします。きっとファンが増えます。株主も増えます。